どうして不動産投資をすると節税になるのか?

不動産

節税のために不動産投資をはじめたよ

でも投資をしたら、普通は税金が増えるんじゃないの?

サラリーマンの方は、毎月受け取る給料が唯一の収入です。
そして、給料に対する必要経費を計上できないので、サラリーマンの方は節税をほとんどできません。
通常は確定申告をすることもなく、勤務先での年末調整で税金計算は終了します。
しかしサラリーマンでも、給料以外の収入を得ることで経費を計上できるようになり、結果的に節税ができます。
不動産投資を行うとどうして節税になるのか、その理由を解説していきます。

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節税するには所得(=利益)を減らすしかない

節税とは、本来負担するはずの税金を、何らかの対策を行うことによって減らすことです。
脱税とは違い、節税として実行する対策は法的に問題がなく、すでに多くの人に利用されています。

税金の基本的な計算は、「所得金額×税率」です。
そのため、所得(利益)か税率のいずれかを下げれば、計算で求められる税額は少なくなります。
ただし、所得税の税率は所得金額によって定められており、勝手に税率を下げることはできません。
そこで、節税するには所得を少なくするしかないのです。

所得を減らせば、税金計算の基礎となる金額を少なくすることができます。
また、所得税の税率は所得金額が大きくなるほど高くなる累進税率が採用されているので、所得金額を減らせば税率も下げることができ、税額が抑えられます。
つまり節税を成功させるには、いかに所得金額を少なくできるかが鍵となります。

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不動産投資をすると所得を下げられる

サラリーマンが給料を受け取ると給与所得が発生するので、特別なことがなければ必ず税金を支払うこととなります。
そのようなサラリーマンが不動産投資をすると節税できるのはどうしてなのか、以下の2点を理解しておく必要があります。

①不動産投資が赤字になる
②不動産投資の赤字が給与所得と相殺できる

この2点について解説します。

①不動産投資が赤字になる

不動産投資で節税するには、不動産投資が赤字にならなければなりません
もし不動産投資が黒字になるのであれば、給与所得に不動産所得が上乗せされるので、節税どころかより大きな税金を支払うこととなります。

不動産所得が赤字になるのはどうしてなのか、その計算については後ほど詳しく解説します。

②不動産投資の赤字が給与所得と相殺できる

不動産所得が赤字になったとしても、その赤字が給与所得と相殺できなければ意味がありません。
不動産投資から発生する不動産所得の金額は、給与所得の金額と合算した後、税率を掛けて計算を行います。
つまり、不動産投資が赤字になれば、その赤字の金額は給与所得の金額からマイナスされ、税金を少なくする効果を持ちます

所得税の計算では、赤字になった取引があっても、給与所得から差し引くことができないものがあるので注意が必要です。
例えば、株式投資で発生した赤字は、給与所得から控除することができない代表的なものです。
「株式投資で節税しよう」といわれないのは、そのためです。

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不動産投資における支出と経費の計上時期のズレを利用する

先ほどご紹介した「①不動産投資が赤字になる」というポイントについて、より詳しく解説します。

ここまで読まれてきた方の中には、不動産投資をして赤字になるのはおかしいのではないかと思われる方がいるかもしれません。
不動産投資をして赤字になるということは、家賃収入が少なすぎるか経費がかかりすぎていることを意味し、いずれかを見直さなければなりません。
赤字になると収入と支出のバランスが崩れ、いずれお金が足りなくなるといったことも予想されるからです。

ただ不動産投資を行った場合、実際に赤字になる年もあります。
これは「減価償却費」という経費が計上されるためです。
減価償却費は「建物の取得価額×償却率」で計算され、購入価格を法定耐用年数で等分した金額とほぼイコールになります。

減価償却費の計算に用いる法定耐用年数は、実際の建物の耐用年数とは一致しません。
そして、建物を実際に使用する期間は法定耐用年数より長くなるのが普通です。
そのため、不動産投資をはじめた最初の方に経費が大きく計上され赤字になり、法定耐用年数が経過した後は減価償却費がゼロになって所得(利益)が出やすくなります。

不動産投資を行ったすべての期間を通して考えると、減価償却費となる金額の合計は建物の取得価額に一致します。
ただ、減価償却費が計上される年と計上されない年があるので、家賃収入が一定だったとしても計上される利益は一定にはなりません

また、不動産投資を行う人は金融機関から融資を受けることが多いと思います。
融資を受けると、毎月の家賃収入から返済することとなりますが、返済期間は法定耐用年数とは関係なく、金融機関との交渉により決まります。
融資の返済にともなう支出は、減価償却費の計算には影響せず、返済期間の方が法定耐用年数より長くなることもあります。
その結果、不動産投資をはじめてから法定耐用年数が経過するまでの間には、支出より多くの減価償却費が計上できるので、より大きな節税効果を得られるのです。

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不動産投資の実例

①鉄筋コンクリート造のマンションを購入した場合
取得価額  1,600万円(うち土地100万円)
物件の種類  マンション(鉄筋コンクリート造)
築年数  35年
家賃収入  月7万円
法定耐用年数 19年(償却率0.053)
借入金額  1,500万円
返済期間  25年(毎月56,500円)

この物件を購入した場合、初年度以降の所得金額は以下のようになります。

1年目2年目3年目4年目5年目
家賃収入84万円84万円84万円84万円84万円
減価償却費79.5万円79.5万円79.5万円79.5万円79.5万円
支払利子14.7万円14.2万円13.6万円13.1万円12.6万円
減価償却費+支払利子94.2万円93.7万円93.1万円92.6万円92.1万円
差引金額△10.2万円△9.7万円△9.1万円△8.6万円△8.1万円

一方、お金の収支計算は以下のようになります。

1年目2年目3年目4年目5年目
収入84万円84万円84万円84万円84万円
支出67.8万円67.8万円67.8万円67.8万円67.8万円
差引金額+16.2万円+16.2万円+16.2万円+16.2万円+16.2万円

ここでは単純に説明するため、固定資産税や管理費の支払いを省略していますが、それらの支払いを加味しても現金の支出はマイナスにはならず、一方で不動産所得はより大きな赤字を計上できることとなります。

②鉄骨造のマンションを購入した場合
取得価額   3,100万円(うち土地100万円)
物件の種類  マンション(鉄骨造)
築年数    15年
家賃収入   月11万円
法定耐用年数 22年(償却率0.046)
借入金額   2,800万円
返済期間   25年(毎月90,000円)
1年目2年目3年目4年目5年目
家賃収入132万円132万円132万円132万円132万円
減価償却費128.8万円128.8万円128.8万円128.8万円128.8万円
支払利子27.5万円26.7万円25.9万円25.1万円24.2万円
減価償却費+支払利子156.3万円155.5万円154.7万円153.9万円153万円
差引金額△24.3万円△23.5万円△22.7万円△21.9万円△21万円

一方、お金の収支計算は以下のようになります。

1年目2年目3年目4年目5年目
収入132万円132万円132万円132万円132万円
支出108万円108万円108万円108万円108万円
差引金額+24万円+24万円+24万円+24万円+24万円

①のケースより所得金額のマイナス幅が大きく、より節税効果があることが分かります。
一方、収支計算では①のケースより毎月の収支に余裕があり、固定資産税などを支払っても十分にお金が増える結果が期待できます。

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資金繰りは不動産投資の一番のポイント

不動産投資で節税ができるのは、減価償却費が計上できるからです。
ところが、減価償却費が計上できるのは法定耐用年数の間だけなので、法定耐用年数が経過した後は、所得はマイナスにならず大きな税負担が生じることとなります。

また、不動産投資のために借入をした場合、返済する間は毎月多額の支出が発生します。
家賃収入があれば返済資金を確保できるので、空室にならなければ大きな問題はないと思われますが、空室になってしまうと返済が行き詰まってしまう可能性もあります。
そこで、不動産投資の初期で税負担が少ないうちに、将来に備えて納税資金や借入の返済資金を貯めておくことが望まれます

また物件の価格や家賃相場、借入の条件などに妥協してはいけません。
納得のいく物件が見つかるまでは、安易に手を出さないことも成功のポイントです。

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まとめ

不動産投資で節税ができるのは、減価償却費という大きな経費を計上できるためです。
不動産投資をはじめたばかりの頃は、減価償却費の額が非常に大きくなるため、不動産所得が赤字になることが多いのです。
また、不動産投資を行うと金融機関からの借入を利用することが多いのですが、借入の返済は不動産所得が赤字になるかどうかに関係なく、完済するまで毎月発生します。
借入の返済で行き詰まってしまうと、不動産投資を続けられないばかりでなく、これまでの生活が一変する可能性もあるので、注意しましょう。

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