税金の計算で重要な扶養控除とは?

税金

子どもがバイトし過ぎて扶養から外れちゃった・・・

うちは田舎の両親を扶養に入れたよ

家族を扶養に入れるという表現は、一般的によく使われています。
収入のない人を養うためにお金がかかるので、その分税金を安くしてくれるものとして認識されているかと思います。
確かにイメージどおりの制度なのですが、扶養に入れる際にはどのような関係性の人か、どれだけの所得金額があるのかといった条件が細かく決められています。
ここでは、税金の計算における扶養控除とはどのようなものか、解説していきます。

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扶養控除とは

扶養控除とは、家族などを扶養親族とすることで適用される所得控除の1つです。
扶養する親族がいるとお金がかかるので、所得控除の金額を増やして税金の負担が軽減されるという内容になっています。

所得控除とは、給料などから計算される所得金額(合計所得金額)から差し引かれる金額であり、所得控除の金額が合計所得金額より大きい場合には、税金が発生しない仕組みとなっています。
また、所得控除の金額が増えれば、その分税金計算の対象となる金額が少なくなるので、税負担が少なくなります。
そのため、扶養に入れる人数が増えると、その分税金は少なくなるのです。

合計所得金額−所得控除=課税所得金額
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扶養控除の対象となる「親族」とは

扶養控除の対象となる親族は、「配偶者以外の6親等内の血族および3親等内の姻族」をいいます。
配偶者が除かれているのは、配偶者控除・配偶者特別控除という別の所得控除の制度があるためです。

通常、扶養親族となるのは子どもや親などが多く、孫や祖父母が含まれるケースもあります。
ただ実際には、おじ・おばやいとこ、そして配偶者の親なども含まれ、かなり幅広い人が扶養控除の対象となることが分かります。

親族が大前提となったうえで、扶養控除の対象となるのは、その年の12月31日において生計を一にしていること、そして合計所得金額が48万円以下であることが条件となっています。

生計を一にするとは

生計を一にするといって思い浮かべるのは、同じ家で同居しているケースです。
基本的に同居していれば、生計を一にしているといえます。

一方、「同居していない=生計を一にしていない」というわけではありません
例えば学校に通うために別居している子どもがいる場合で、生活費や学費などを負担しているようなケースでは、一緒に生活していなくても生計を一にしているといえます。
同じように、離れて実家に住む親や施設に入所した祖父母に資金援助を行っているのであれば、生計を一にするという条件を満たすことができます。

このほかにも、実質的に生計を一にするケースはあります。
同居しているか別居しているかの形式的な判断ではなく、金銭面の負担に基づく実質的な判断によることに注意しましょう。

合計所得金額が48万円以下であるとは

合計所得金額とは、税金計算において最も基本的な金額となります。
給料をもらっている人の場合、その計算方法は「給与収入−給与所得控除」であり、給与所得控除は以下の算式により計算されます。

給与収入の金額給与所得控除額
1,625,000円まで55万円
1,625,001円〜1,800,000円収入金額×40%−100,000円
1,800,001円〜3,600,000円収入金額×30%+80,000円
3,600,001円〜6,600,000円収入金額×20%+440,000円
6,600,001円〜8,500,000円収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円〜1,950,000円
給与所得控除額の計算式
給与収入−給与所得控除=給与所得(合計所得金額)

給与収入が103万円以下であれば、合計所得金額は48万円以下となり、扶養控除の適用を受けられます
ただし給料以外に収入があり、そこから所得が発生している場合には、給与収入が103万円以下であっても合計所得金額が48万円を上回って扶養控除を受けられないことがあります。

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扶養控除の金額

扶養控除が適用されることにより、合計所得金額から控除される金額は、以下のように親族の年齢や同居の有無によって定められています

被扶養者の12月31日現在の年齢名称控除額
16歳〜18歳一般の控除対象扶養親族38万円
19歳〜22歳特定扶養親族63万円
23歳〜69歳一般の控除対象扶養親族38万円
70歳〜(同居している親や祖父母など)老人扶養親族(同居老親等)58万円
70歳〜(同居していないまたは親や祖父母以外)老人扶養親族(同居老親等以外の者)48万円
扶養控除の種類と金額
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社会保険における扶養とは考え方が異なる

103万円の壁が議論される中で、収入の壁にはいくつも種類があることが知られるようになりました。
特に税金と社会保険では、収入の壁となる金額や収入の壁を越えてしまった場合の影響の大きさで違いがあることが、少しずつ認識されるようになってきました。
ただ、税金と社会保険とでは、扶養に入れられるかどうかの判断基準に違いがあるため、注意が必要です。

税金計算で扶養控除の適用を受けるには、生計を一にする、そして合計所得金額が48万円以下であるという要件を満たす必要があります。
この判定は毎年年末に行うこととされており、1円でも所得金額が上回る場合には扶養から外さなければなりません。
逆に、前年は合計所得金額が48万円を上回っていた人でも、今年は48万円以下に収まったのであれば今年から扶養に入れることもできますし、今年だけ扶養に入れることもできます

一方、社会保険の扶養に入れるかどうかの判定は106万円基準や130万円基準が用いられますが、いずれも各月の収入が一定額を超えないことが扶養に入るための条件となります
例えば130万円基準が適用される人の場合、就職により月額約11万円の給料を得るようになった場合、年収としては130万円を超えない見込みであっても、就職して給料をもらうようになった月から扶養をはずれます。

税金の扶養は1年間の所得金額の結果を見て判断されるものであり、社会保険の扶養は毎月の収入により判断されるものなので、必ずしも同じ結果にはなりません。
扶養に入るかどうかの判断は、最終的には自分でしなければなりません。
間違った判断をして、税金を払いすぎることのないようにしましょう。

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扶養控除を適用することで変わる税額

扶養控除が適用されると、発生する税金の金額が少なくなります。
ここで疑問となるのが、扶養控除が適用されるとどれだけ税額が軽減されるのかです。

扶養控除の金額は対象となる親族の年齢によって変わるほか、適用を受ける納税者自身の税率によっても変わるので、すべての人について〇万円税額が少なくなるとはいえず、人によって異なります。
そこで、扶養控除の対象となる人の区分と、納税者の所得金額から、所得税と住民税が1年間でどれだけ減税されるのか、表にまとめました。

課税所得金額一般の控除対象扶養親族(16歳〜18歳、23歳〜69歳)特定扶養親族(19歳〜22歳)老人扶養親族(70歳〜で同居していないまたは親等でない)老人扶養親族(70歳〜の同居している親等)
195万円未満57,300円95,100円72,500円87,600円
195万円以上330万円未満76,700円127,300円97,000円117,200円
330万円以上695万円未満115,500円191,600円146,000円176,400円
695万円以上900万円未満127,200円210,900円160,700円194,200円
900万円以上1,800万円未満166,000円275,200円209,700円253,400円
1,800万円以上4,000万円未満193,100円320,200円244,000円294,800円
4,000万円以上212,500円352,400円268,500円324,400円
扶養控除に入れた場合の減税額
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まとめ

扶養控除は、家族を養っていてお金がかかる人にとっては税負担を軽減できるため、大変に意味のある制度です。
税金の計算は、納税者自身の申告に基づいて行われるため、年末調整や確定申告で正しく申告しないと、受けられるはずの扶養控除が受けられなくなってしまいます。
扶養控除の適用を受けるための条件は、合計所得金額が48万円以下であることが最も重要ですが、生計を一にすることも重要な条件となっています
これらの条件を満たす場合は、年末調整や確定申告の書類に必要な記載を行い、扶養控除の適用を確実に受けられるようにしましょう。

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