年金だけで生活するのは無理なのかな?
老後の資金はどれくらい必要なのか分からないのが不安・・・
現役で働いている間は、ライフプランニングの重要性をそれほど感じないかもしれません。
現役世代の間は給料が毎月入ってきますし、ボーナスが年に2回ほど入ってくることから、大きな支出がなければ赤字にならないような生活ができるので、必要性を感じない方が多いのです。
ただし、ライフプランニングを行うのは将来のお金に関する不安を少しでも減らすためであり、目先の収入と支出のバランスを見直すためではありません。
特に現役を終えた後の老後の生活においては、生活に必要な資金をどのように確保するかが大きな問題となります。
現役を退いた後のリタイアメントプランニングの考え方について解説します。
リタイアメントプランニングとは
リタイアメントプランニング(老後資金計画)とは、老後の生活における収入や老後資金の確保の方法と、その資金を使う際の収支のバランスをあらかじめ検討することです。
ほとんどの人は一定の年齢を迎えると、現役を退いて仕事の第一線からは離れます。
そうなれば、現役時代と同じように給料を受け取ることはできず、給料よりかなり少ない年金が収入の柱となります。
ところが、多くの人にとって年金だけで老後の生活を送ることは難しく、年金以外の収入を確保するか、あるいは現役世代のうちから老後資金を確保しておく必要があります。
老後資金は、マイホームの購入、子供の教育費と並んで、生涯における大きな支出に数えられます。
ただ、マイホームや教育費と違うのは、支出一辺倒ではなく収入を得る方法もあわせて考える必要がある点です。
リタイアメントプランニングにより、どれくらいの時期にどれくらいの金額が足りなくなるのか、あらかじめ知っておくことができます。
リタイアメントプランニングを行わずに、年齢を重ねてからお金が足りないと分かっても、その時にできることは限られるため、リタイアメントプランニングはとても重要ですし、その重要性はますます大きくなっています。
リタイアメントプランニングにおける収入や資金源
リタイアメントプランニングを考える際には、まず老後に使える資金の金額を把握しておかなければなりません。
現役を退いてから発生する収入と、現役世代のうちに老後のために確保しておく資金とを組み合わせて考えていきます。
公的年金
公的年金は、すべての人が老後資金として利用できる代表的なものです。
現役の働き方によって、厚生年金または国民年金のいずれかを受給することができます。
その金額は、現役時代の納付状況によって異なるので、「ねんきんネット」を利用して年金の受給額を確認しておきましょう。
給料
若いうちから長年働いていた会社を定年退職した場合でも、再雇用によって給料を得られる制度があります。
ただ、この給料の金額は退職前の半分以下になることもあり、それまでと同じように収入が得られるわけではない点に注意しましょう。
また再雇用制度がない場合や、再雇用の期間が終了した場合でも、アルバイトなどで給料をもらうことができます。
年金だけで足りないのであれば、年金をもらいながら働いてもらう給料で穴埋めしていきます。
退職金
定年退職した場合に、勤続年数に応じて退職金を受け取ることができる会社があります。
退職金制度がある会社に勤めている人は、退職金も老後資金として活用できるはずです。
なお、退職金を住宅ローンの返済にあてる予定の人もいるかもしれませんが、退職金の大部分を使って住宅ローンを返済することはデメリットも多く、慎重に考える必要があります。
個人年金保険
公的年金だけではとても老後の生活ができないと、生命保険会社で個人年金保険を契約している方もいるでしょう。
老後を迎えた時に活用できるうえ、保険料を支払う現役世代の間は所得控除にもなり、有効な方法といえます。
一方で、個人年金を受給できる時期や期間は契約で定められているので、注意が必要です。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、現役世代のうちに掛金を拠出して金融商品の運用を行い、老後にその資金を引き出せるという制度であり、老後資金を確保するための制度となっています。
掛金の金額の設定、金融商品の選択、引き出す時期などで個人年金保険より柔軟性があり、掛金に対する所得控除の金額も個人年金保険より大きくなります。
若いうちから始めれば、老後にまとまった金額を準備できるので、長期間コツコツと運用することを目指しましょう。
NISA
NISAの制度は、従来は非課税となる期間が決められており、老後資金のために利用するには不向きでした。
しかし、2024年からNISAの非課税期間は無期限となり、老後資金を準備する際にNISAを利用することもできます。
特に積み立て投資枠(旧つみたてNISA)は、長期間にわたる分散投資が可能となるので、iDeCoと同様に老後資金を準備する際に利用するのが有効です。
リタイアメントプランニングにおける支出
老後の収入の状況を確認し、老後資金として使える金額を把握したら、支出を項目ごとに考えていきます。
基本生活費については以前ご紹介しました。

この中でも、特に老後資金として特に考えるべき点をピックアップします。
住宅ローンの返済
ライフプランニングを考えるうえでは、住宅費は基本生活費にならず、住居に関する支出の金額は人によって大きく異なります。
中でも、定年後に住宅ローンの返済を続ける人は多く、その負担はリタイアメントプランニングに大きな影響を及ぼします。
老後のことを考えれば、できるだけ定年後に住宅ローンの返済を残さないようにすべきです。
ただし、すでに住宅ローンを利用している人は、そのローンを組みなおすことは難しいでしょう。
そこで、繰り上げ返済を行って、定年後の返済を少しでも少なくしたいと考える方もいるでしょう。
一方で、繰り上げ返済をやみくもに行うことで、かえって生活が苦しくなることは避けなければなりません。
また、住宅ローンの金利は低いので、住宅ローンの返済のために手持ちの資金を減らすことはかえって損になるケースもあります。
そこで、定年までに完済するだけでなく、定年後も無理のない返済を行うことも考えておきましょう。
リバースモーゲージという選択もあるので、その制度についても知っておくといいでしょう。
マンションの管理費や修繕積立金
持ち家がマンションの人は、管理費や修繕積立金を毎月支払わなければなりません。
この負担は、住宅ローンを完済してもなくなるものではないので、ライフプランニングを考えるうえでは常に意識しておく必要があります。
マンションの管理費や修繕積立金の金額は、自身で決められるものではありません。
決められた金額を支払わなければなりませんが、その金額は年数が経過するとともに増加する傾向にあります。
そのため、管理費や修繕積立金の金額は、老後になるにつれて徐々に増加するものと考えておきましょう。
医療費や介護費用の負担
年齢を重ねると、徐々に医療費や介護費用の負担が増加していきます。
若いうちは、1年間に何万円もの医療費を支払うことはほとんどありませんが、定年を過ぎた後には持病が増えて、定期的に病院に通う人も増えていきます。
その結果、1年間に10万円を超える医療費を支払う人も珍しくありません。
介護が必要になると、さらに金銭的な負担は重くのしかかります。
介護施設に入所すると金銭的な負担も大きくなるので、ある程度は介護にかかる費用も想定しておく必要があります。
まとめ
ライフプランニングで重要な時期は、マイホームを購入する時期、子供が大学などの学校に通う時期、そして老後です。
ただ、ライフプランニングを考えている時に老後の生活は現実味がなく、実際にどのような生活を送っているのか想像できません。
そのため、リタイアメントプランニングを考えても、いまいちピンとこないというのが事実かもしれません。
今回ご紹介した老後の収入と支出の注意点について確認しておき、自身の老後の不安が少しでもなくなるよう、早めに準備しておきましょう。


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